空の屋根に座って

感動は、残しておきたい。

【感想】青の祓魔師27巻

 以下、青エク27巻(2021年7月2日発売)のネタバレを含みます。原作で明らかにされていない部分の考察、展開予想もあるので、苦手な方は自衛をお願いいたします。


 年明け頃に加藤先生が体調を崩されたと聞いて心配でしたが、最新刊が発売されたということは大丈夫なんですかね……(・・;)本誌追ってないし、公式Twitterも見てないからヤフーのニュースで知ったんですけど、人気がある漫画家ほど激務でしょうから、ほんとお大事にしてほしいです……。

 さてさて、本編についてですが、やっと、やーっと兄弟喧嘩が一段落しましたね! 前巻がなかなかに暗い展開で、気持ちが引きずられただけに、今回持ち直してくれて本当に良かったです。

「なんで俺を頼らない!?」と問い質す燐に、「お前だって頼らねぇだろ!」とプッツンする雪男。お互いに、相手から頼られない寂しさや無力感を抱えて、その反面、自分が相手に頼ろうとすることはないから余計に拗れて……なんだか胸が痛いです。長年に渡って作られた価値観ならそう簡単に変えられるわけもないでしょうし、だからこそ彼らの喧嘩はじっくり時間をかけて描かれたのかもしれませんね。

「過去を知れば… 頼らなければ 正しければ 力があれば 苦しみは終わるんだと思ってたけど――違った」
「僕を苦しめているのも 失敗を許さないのも 僕だ」
「僕は 僕を許したい」

 痛み分け後、雪男が燐に言いました。なんかもう、ジーンときましたね。この答えに自ら辿り着けたことも本当に素晴らしい。
 燐に「許さないって、誰が?」と聞かれて、ライトニングに「そんなに罰されたいの? なんで?」と問われて、京都での過ちを勝呂が水に流してくれて……。雪男が今まで一人で背負っていた重荷をこれからは少しでも下ろしていってほしいですね。
 
 奥村兄弟の喧嘩鎮静後、狙いすましたかのようにルシフェル陣営が姿を見せました。エギュンからエリクサーを受け取ったときのルシフェルの表情がまたいいんですよね。

「勝った」

 少年か。かつてここまでイキイキとした光の王を見たことがあるだろうか、ってくらい表情豊かでした。顔の角度のせいですかね……?
 ただ、守れた一滴のエリクサーについて誉に指示を出したとき、彼女が何かを躊躇っているように見えたのは気になります。サタンのうなじに注射したものがエリクサーだと思っていましたが、じつはすり替えてたりして……。光の王に心酔している誉なら、サタンより光の王を助けたいと思うかもしれないですしね。

 そして、ついに地の王としえみの関係が明らかになりましたね~嬉しい! メフィストから言われた「お前の自由時間もあと僅かということだ」の意味は、あと少しで使い魔になるという暗示だったようですね。実質一年半、おばあちゃんに鍛えられてパワーアップしているはずなので、しえみが新たにどんな能力を身に付けたのか楽しみです。頑張れしえみ!

 一方、扉の外の世界では、プランb発動に伴い、対魔神封殺軍が召集されました。不浄王討伐のときに駆け付けてくれた祓魔師や、劇場版に出てきたリュウ=セイリュウ(合ってます?)とか続々集まってきてましたね。そして、極め付きは蟲の王のご登場。ベルゼブブかわいいな……。虫嫌いな志摩さんとひと絡みあったら面白いなって思いました。

 それにしても、ようやく足並み揃った感じで何よりです。メフィスト的にも燐と雪男が手を取り合う展開は「待ってました☆」と言わんばかりに嬉しいはず(最後のほくそ笑んだ顔なんて完全にキマってましたし……)すごいクライマックス感でてるので、この調子ならサタンもぶん殴れそうな気がしてきます(笑)

 さて、この時点でまだ未解明の部分をまとめてみたいと思います。自分用の備忘録なので、以下は読み飛ばしてください。

メフィストの思惑(フィクサーすぎてもはや分からん。しえみの教導霊にさせるために、おばあちゃんのこと事故に見せかけて殺したんじゃないかくらいには疑ってしまう…)
・ライトニングの正体(アザゼルとはどんな関係?)
・宝ねむの正体(メフィストとはどんな関係?)
迦楼羅の行方(勝呂との再契約はあるか?)
・ネイガウスメフィストの約束(デビル☆バニッシャーの残り一発をどこで使うかも気になる)
・エレミヤ=ウザイの思惑(ルシフェル陣営なのは間違いなさそうだが…)
・エンジェルの正体(再登場はいつ?)
・子猫丸の参謀・情報処理スキル(まさか使わずに終わる…?)
・志摩の死亡フラグ(散々、周りから死ぬぞって脅されてきたけど、持ち前の図太さで生き残れるか?)

 以下は別ブログで書いた過去記事。
青の祓魔師 展開予想1
青の祓魔師 展開予想2
青エク25巻 感想